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納車です。

以前のブログでも書きましたが、弊社在庫車は、委託車両を除いて販売価格に

整備代及び気持ち良く乗って頂ける為の内外装等の仕上げ作業が含まれています。

在庫車を何もしないで、旧いからと言って現状でお渡しすることはありません。

今回ご納車させて頂いたこの1967年E-Type Sr.14.2OTS(OpenTwo Seater)

も、気になるところは全て手を入れてお出ししました。

塗装が悪くなっていた個所の補修及び内装の手直し、トランクルームの内張は全て新品に交換、

そして機関関係は電装品のアップデート及びブッシュ類の交換etcと多岐に渡りますが、この個体はクラッチ残量が少なく、交換することにしました。

クラッチ交換は、エンジン/ミッション本体を降ろさなくてはならないのですが、そうするとこの際修理若しくは交換しておいた方が良い部品などが

多々出てきます。またエンジン等が載っていると、普段手が入らない場所まで奇麗に清掃することも出来るので良いですね。

上に映っているのがギアボックス本体。この際ギアボックスも徹底的に清掃です。

この個体、オリジナルの竹とんぼの様な電アディショナルファンが残されていますね。

殆どのSr.1E-Typeはこのオリジナルファンモーターを取り付けるマウント(フレームの一部)が切り取られて引きファンが取り付けられていますが、

今回はこのシュラウドの中に納められる最大の引きファンではなく、ラジエター前に押しのアディショナルファンを装着。

オリジナル状態を尊重しました。

ついでにブレーキ/足廻りも全て外し、交換が必要な部品は全て交換。

エンジン本体もリペイント及び徹底的に清掃です。

エンジン本体に問題は全くありませんでした。

納期が若干遅れてしまいましたが、オーナー様にはきっとご満足して頂ける個体に仕上がったのではないか、と思います。

 

 

 

 

SROC OWNER’S CLUB 50th

10月12,13日御殿場で行われた

SP/SR オーナズクラブ(SROC)の創立50周年記念祝賀会にCSP311(初代シルビア)で参加してきました。

クラブ名を略すとSROCで、SR311のみのクラブの印象を受けますが、このクラブの扱う車種は

DATSUN S211/SPL212,213/SP310,311/CSP311/SR311

と主に創世記のダットサンロードスター及び派生モデル、と幅広いのですがやはり圧倒的に台数が多いのはSR311。

40台近いSP/SR系が集まる風景には圧倒されました、

1975年に創立、今年で50年もの長きにおいて、現在まで高橋会長を代表とするこのクラブが、休むことなく運営されてきたのは

まさしく”継続は力なり”の一言に尽きます。

実は僕も45年前はクラブ員でした。つい最近の感、なのですが。。

やはりこのクラブも高齢化が進んでいて、若手がほとんどいないのは正式な自動車クラブのご多分に漏れず、ですが

皆さんとてもお元気!で全国各地から自走で集まって来ていました。

12日夕方から御殿場高原ホテルで行われた祝賀会。

記念品の数々の中に入っていた50年史、クラブの足跡。

正統派自動車クラブのお手本のような内容で素晴らしい。

翌13日は富士モータースポーツミュージアム見学へ移動、というスケジュールでしたが、

これには参加せず帰宅しました。

高橋会長(中央)と静岡5,のシングルナンバーを持つ高橋会長の愛車、最終型(S45)SR311と。

60周年に向けてまだまだ頑張って下さい!

 

 

 

 

 

自転車のフレーム?

E-Type のシャシー構造は、フロントバルクヘッド迄がモノコック構造で、

エンジンや足回りが組まれるその先は、鋼管で組んだサブフレーム構造、となります。

ですので正確には、モノコック+(フロント)サブフレーム、となるのですが、このサブフレームに使われている鋼管が昔、高級自転車等で大変有名なレイノルズ製531鋼、なのです。

Tube Investments Reynolds Ltd.か開発/製造していた高品質なクロム・モリブデン(クロモリ鋼)で、

高級自転車フレームの定番素材で非常に有名でした。

この写真はSr.14.2LHDのサブフレームを下から見た所になります。

横からの写真 ロアアームはこの位置に取り付けられています。その先がラジエターマウント。

この鋼管を何種類かを組み合わせて、フロントバルクヘッドにボルト止めしてあるのですが、

やはりフルモノコックに比べればシャシー剛性は低いですが、しなやかな乗り心地と適度な”しなり”で、

尚且つアクシデントがあった際にも部分的に交換が出来るという、メリットがあります。

現在ではオリジナルのこの鋼管を維持している個体は大変少ないと思われますが、既に生産は中止されているので

代替として今入手出来る部品は新素材で製造されているのでしょうか。調べてみたいところです。