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NAG MOTORSとO氏を偲んで

品川南大井の住宅街にあったクラッシックジャガーの修理では日本一、の誉れ高い
そして古くからのジャガー乗りならば誰しもその名前は聞いたことがあったNAG MOTORS.
ここのオーナーは、ジャガーの正規輸入元であった新東洋企業のメカニックであった
永津正人さん。27歳の時独立して開業、2014年にその長い歴史に幕を閉じてしまいました。
現在御年80歳。
1966年の第3回日本グランプリでは、安田銀治氏のメカニックとして参加、優秀なメカニック
として表彰されるなど、それこそE-Typeを知り尽くした方です。

またこの工場のメカニックとして勤務していた今は亡き根本さんは、やはり同じ時代に滝レーシングにてローラT70などの
メンテナンスをしていた、これまた凄腕のメカニックでした。

この個体そのものです。
その永津社長の中学からの同級生であった旧友のO氏が、工場を閉める前にその一角を6年間も占領(僕が持っているE-Type は10年でしたが!)
素人ながらほぼ一人でエンジン/ミッションを含めレストアしたのがこのSr.3のE-typeOTS,でした。
カバーの付いたヘッドライト、モールを省略したフロントグリル、幅広でインチアップされた16インチホイールに3爪スピンナー、
特徴ある位置とステーにマウントされたセブリングミラー、極めつけは見た目はオリジナルと同じデザインなのになぜかフェラーリの様な
排気音を発する排気管(Like a Ferrari Sound,という名称だそうです)などなど。

自分の好み通りにモディファイしながらレストアを楽しんでいました。
弊社メカニックもこの車のレストアのお手伝いをしていた関係上、川口工場にもオイル交換等、なにか不具合があるといらしていたのですが、
とても残念な事に今春、NAG MOTORSで最後のレストアとなったこの車を残されて旅立たれてしまいました。
先日ご遺族からご連絡があり、気温35度超えの中、お引き取りをしてきたのですが、
バッテリーが上がっていた他は全て問題なく、最後まで自分のガレージで手を入れていた様子がとてもよく伺えました。

よく見ると中々かっこ良い。
次のオーナーにも恵まれます様に。
昔からのお店やお知り合いがどんどん居なくなり、寂しい限りです。

Garage Life

以前ヒーレースプライトMK1でヒストリックレースに参戦して素晴らしいリザルトを多数
残したY氏。私も数年に渡り、耐久レースでチームメイトとしてこの車に乗せて頂いていました。
本日はご納車を待ちに待たせてしまった1965年、正規輸入車の1台であったE-Typeのご納車。

お待たせしている間に改装された真新しいガレージには、過去のリザルトを証明する沢山のトロフィーが綺麗に飾られ

勿論もエアコン完備され、ゆっくり寛ぐことが出来るスペースに改装されていました。
正にGarageLife.
2台の車が収納出来るガレージのもう一台は、1995年よりずっとお持ちのTVRグリフィス500。

数々の想い出が沢山詰まったこのガレージに、新たにE-Typeでの想い出も沢山増えていくのでしょうね。

このヒーレースプライトは現在私の手元にあり、Y氏の思いも乗せて走らせようと思っています!

これからのE-Typeでの新たな日々、そして素晴らしいGarageLife,を!

流石世界一のトヨタさん

日常に乗っているプリウスのリアドアスイッチに問題があるとの事で、リコールの通知が来ていたので
購入先の販売店に予約を入れて持って行ったところ

1.交換部品が整わず、2か月近くもお待たせしたこと
2.納車して間もないのにリコールをだしてしまったこと
以上の理由から、到着するやいなや受付の女性のお出迎え(初めての事です)
店長さんがわざわざ出て来て、ご丁寧なお詫びのご挨拶と大層なお菓子の入った紙袋を手渡され、

更に私が乗るには大変気が引ける消防車と同じくらい赤い、真っ赤なヤリスまでご用意頂きました。(この車に関しては、気持ち半分有難迷惑でしたが。。)
因みにこのヨックモックのセットは販売店ではなく、トヨタ自動車からのお気持ちとのこと。
この頃よくニュースなどで耳にする、トヨタ自動車の不祥事への対応の一環なのかな、と
単なる?リコールで、そこまで迷惑をかけられたつもりはないこちらとしてはそう感じてしまいました。
しかしながら、テスラモーターズの様に無人販売、無人対応は日本の自動車社会では特にこの国では
中々難しいだろうなとも感じました。
今回の対応は、決して悪い気はしない事なので流石世界一大きな自動車会社、トヨタさんだな、とも思ました。

↑ちょっと、無理があるな~笑

これぞホットハッチ!

2009年ルノーメガーヌR26R.

先ず弊社では取り扱うことがない車種ですが、ご縁があったのかやってきました。
何でも当時、あのニュルブルクリンクで量産FF車最速を目指し、450台限定で生産した車らしい。
1オーナーで1.6万キロ走行したこの個体、第一印象はやる気満々のオーラを発しながらも
”実に乗りやすい!”
履いているSタイヤのノイズは気になるものの、6速M/Tのミッションはストロークも短くスパスパ入り、
2リッターあるとはいえ、トルクも下からちゃんと出ていてドッカンターボではなくとても気持ち良い。
本格的なバケットシートと、真っ赤なサベルトの5点シートベルトは乗り降りしずらいし、バックルも邪魔だけれども
普通のシートベルトも残っていたのでいちいち気合入れなくても済む。

本来はサーキット用なのですね。

軽量化の為かリアシートも無く2人乗り。
その代わりにロールバーが張られていますが、大きなトランクスペースにもなっています。
このオレンジのホイールが、本来付いていたホイールですが、あまりに派手ですね。
テクノマグネシオ社製なのでアルミマグなのでしょうね。確かその昔はクロモドラ、だったような。
パースペックスのリア3面ウインドだったり、ドライカーボン製のボンネットだったりとにかく軽量化してます!
感が良く出ています。

仕向け国によって貼ってあるステッカーとか違うみたいですが、この個体は正規輸入車です。
空いている首都高速を流しただけですがとても乗りやすく、そして近年のクルマの中ではとても面白いクルマでした。
乗って楽しいクルマはやはりプリミティブな車、じゃないと!ですね。

お待たせいたしております!

昨年2月にお買い上げ頂いた1965年E-Type Sr.1 4.2 FHC、なのですが、本来であれば
昨年中にはご納車している予定でしたが、エンジンのフルオーバーホールに想定外の時間が掛かりやっと完成。

お付き合いしている内燃機屋さんが激混みで、1年待たされたというのが一番の理由なのですが、
修理屋さん、塗装屋さん,板金屋さん、内装屋さん、内燃機屋さん、メッキ屋さんなど全てのレストアに関わる人材が圧倒的に不足しているのが現実。
(ほかのブログでも書いた気がしますが。。)
フルレストアなんて、この状態が続いたらうちでは受けられなくかもです。。
お客様には大変ご迷惑をお掛けしましたが、取り敢えず完成間近。取り敢えず良かった!

Sr.1 E-Typeのエンジンは鑑賞にも耐えられますね。

エクゾーストマニホールドは、オーナーの希望でアフターパーツのステンレス製の集合管です

あとは車検を取って登録、テスト走行の後ボディコーティングを施して完了です!

新製品ウインドフィルム

先日のオートモビルカウンシルで説明を受けていたウインドフイルムの新製品
なんと!
紫外線100%
赤外線 99%
カットできるという謳い文句のウインドフィルムを、青空駐車場に常駐している日常の足である
プリウス60に、本格的な夏が来る前に施工してもらいました。

KOBOtect,という名前のこのフイルム、車両前部に貼るので勿論透明。
施工してからまだ数日なので何とも言えませんが、この数日の夏日の様な日差しでも室内は施工前より温度が低い気がします。
フィルム自体も厚いので、施工するの従来の物より大変との事。
そしてフイルム自体もとても高価で少しびっくり。
なので施工する価値があるのか、ないのか?

紫外線はクルマにも良くないので、エアコンへの影響等、効果の程をまたレポートします。

ホイールのレストア2

4/6にアップしたホイールのレストア。リム部ガリ取り&ポリッシュ、メッシュ部塗装
という第一工程を経て、次はメッシュ部上部のブラック塗装。

ここまでやったら、新品以上に仕上げないと意味がないので、これまたオリジナルに忠実に
手塗りで一つ一つ塗装する気の長い作業をする事に。一日一本のペース。
そしてまだ入手可能だったセンターバッジの取り付け。
本来はジャガーの顔の背景はブラックですが、今回はガンメタをチョイス。
そしてタイヤは
フロント225/55/16 リア235/50/16
これまた235/50が全くない。仕方なく前後共に225のミシュランプライマシーを用意することに。
エアバルブも勿論新品にて装着、と思い注文するが、これまたなし。
仕方なく在庫中古良品にて対処。妥協も大切((笑)

フロント7J 225/55/16

リア 8J 225/55/16
スポーツラティスに拘り、7/8Jの組み合わせに拘り、完成迄8か月。
ホイールのみにしても、ちゃんとしたレストアは時間とコストがやはり掛かりますね。。

AUTOMOBILE COUNCIL 2024

今年は弊社は出展/参加はしませんでしたが、見学に。
個人的に高い値段で販売されているクルマたちの中で、一番コスパが高いと感じた蟹目。

静岡のワラシナカーズさんが出品していたこの蟹目、なんと
ノーレストア(内外装共)/フルオリジナル/実走2.2万/オリジナルハードトップ付き
という3拍子も4拍子も揃った個体。
Original Sprite,という本の表紙にもなったこともあり、
60年以上前に作られた大衆向けのスポーツカーで、レストアどころかオリジナルペイントを現在まで保ち、
内装もそのまま。ファクトリーで組まれたオーバーホールを受けていないエンジン、
低走行故に剛性がしっかり残っているであろうボディ。
イメージや想像ではなく、新車当時の走りや雰囲気をリマインド出来る個体は先ず無いので
蟹目が本当にに好きならば、いい加減な物を買うならもっとお金出しても二度と巡り合うことがないと思われる
この個体を、無理しても購入するべきだと思いました。(因みに大体現在の蟹目の相場より200万ちょい高い)
弊社で昔輸入したE-typeSr.1 4.2OTS ”U9”新車から実走行7300マイル に乗った時の”目から鱗”的な感覚を
これを見て思い出しました。

今日終了したカウンシルですが、もし次のオーナーが未だ決まっていなけば是非。

AUTOMOBILCOUNCIL,来年はまた弊社も出展する予定です。

遅まきながら。。。


先月末27日に発売された雑誌、”ENGINE”5月号No.275
2024年度版ちょっと古い車探検隊、第3部オーナー取材編#4初代シルビアを手に入れた~に登場しています。

勿論購入していただくのが一番ですが、本屋さんで立ち読みでもしてみて下さいませ!

ホイールのレストア

今や珍しい16インチの旧いホイール故に、拘ったらとても入手困難。
90年代初めに一部ジャガーに装着されていた、この写真のスポーツラティスは

XJ40スポーツ(’92~’93年)に前後8J
93年1/2モデルのみのわずかな間に装着されていたXJSにはフロント7J/リア8Jという組み合わせ。
製品自体はBBS製なのですが、デザインがオーソドックスなメッシュでどのモデルに装着しても似合い、
オリジナル15インチだとタイヤの選択肢が限られてしまう昨今、インチアップ/ワイド化するには
ジャガー、特にXJSオーナーには世界的に人気があるホイールなのですが、捜したものが8J4本だと
XJSの場合、フロントブレーキキャリパーに接触してしまいスペーサーを入れるかキャリパーを削らないと
装着できません。XJSの場合、以上の理由とメーカーの設定及びビジュアルの観点からフロントには7J
を入れたいところですが、当時XJSのみの設定でしたのでまずオークション等で探しても流通していません。
していたとしても8J、が殆ど。一部のロールスにも使われていたらしいのですが、当時からオプションで
買えたにしてもまずないので今回このホイールを入手したオーナーは、なんとわざわざドイツの個人オークション
サイトで見つけて輸入。
しかしながらいくら美品とはいえ、30年前の大古品。
何件か相談しても断られましたが、何とか綺麗にレストアしてくれるホイールスペシャリストを紹介していたいてやっと
購入からレストア迄相当な時間と費用が掛かりましたが、新品以上の満足出来る仕上がりになりました。
拘り過ぎるのも色々大変ですよね。